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「どうしたの?早く飛び降りなさい」
背後から、声が聞こえてくる。
「!!?」
僕は突然の事に、奈落への歩みを止め、振り返った。
そこにいたのは、女性。
「怖気づいたの?だったら最初からそんな事考えないことね」
屋上の風に、彼女の黒い長い髪は揺れ、その鋭い瞳は僕を捉えている。
「怖気づいてなんかない…ただ、僕以外に人が居たのに驚いたのさ」
「ここは学校。わたしも学生だから、学校に居るのは当たり前でしょ?」
ここは屋上。しかも立ち入り禁止の。
普通の学生なら、こんなとこ来るはずない…と言うのは野暮だろうか。
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