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何故だ!何故これ以上前へ出れない!!
この世に、未練でもあるのか!
「……クソ……怖い」
急激に、心の底から大きな恐怖感が煽り出て来る。
吹き出して来る。
怖い。高い。死にたくない。
「……飛び降りないの?」
彼女の声が聞こえてくる。
僕は振り返らない。
「あぁ……何故か降りれない。さっきまで覚悟は出来てたのに、急に出来なくなった」
「そう、だったら…」
右腕に急激な力が働く。
強く引っ張られる、死の淵から遠ざかる強い力が。
そして……。
「……!!!!?」
気づいたら僕は、彼女に包まれていた。
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