第4話・呪われた妹?!

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しかし、なかなか証拠は見当たらない。 季節は春なので、たまに日中は汗ばむ陽気にはなるものの、意外に夜は冷えて寒く感じる時もある。 電気は入ってないが、炬燵(こたつ)の毛布を取るには早いくらいの頃合いだからだ。 ゆずは前に見た通り、レッグバンド(?)を付けているようなのでなかなか隙は見当たらない。敵(ゆず)もこちらを警戒しているのか、尻尾を出さない。 確実に月日は流れる…… そんなある日の事だった。無防備にもゆずが薄着になった瞬間を見計らい、コソコソと様子を伺っていた時にようやく証拠を発見する事が出来た! ゆずの左足の、踝(くるぶし)より上の辺りで「蒼く」光る帯状の何かを発見した。ほほう、これがアンクレットとやらですか…… 「お兄ちゃんなの?近くにいるの分かってるよ」 ブラフ(はったり)に違いない。そう言えばこちらが尻尾を出すとでも思っているのか。これは俺の心理を揺さぶっているに違いない。 気になった事がある。俺の腕輪にも刻まれている「英単語」が確認したかったからだ。
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