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「ガクちゃん、お鍋とかフライパンとか……調味料まで。ホントに全部揃えたんだ?」
「すごいだろ?」
「うん、すごい。本当に料理してるの?」
ガクちゃんが得意げな顔を見せたものの、私は目の前に並ぶ調味料を手に取って首を傾げた。
「でもこれ……ほとんど……減ってない……というか、使ってる感じがしないよ?」
すると、ガクちゃんが吹き出した。
「やっぱりバレタか……」
「え?」
「料理。してるって言ったのは半分はホントで半分は……嘘」
「嘘?」
「ごめん。卵粥でカコが笑ってくれた時はマジでうれしくて、本気で料理できるようになりたいって思ったのもホントだけど、やっぱ上手くいかねえし、時間もないのが現実。それに……」
「……それに?」
私はたくさん言い訳するガクちゃんが可愛くて、込み上げる笑いを我慢しながら問いかけた。
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