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「カコも寝てみろよ」
ガクちゃんに腕を引かれ、私はその勢いで上半身を倒した。
ガクちゃんはそのまま私の全身をベッドの上に引き上げ、二人でベッドに横になった。
部屋は暖かいので大丈夫なのだが、ガクちゃんは私の体を引き寄せた。
「広いだろ? 二人で寝ても余裕」
「ホント。すごいね」
そう言った後に少しだけ目を反らした。
「……ごめんね。いつも狭いところで……ガクちゃんには窮屈だよね。家にはこんなに大きなの置けないし……」
「カコのとこではくっついて寝られるからいいだろ? 俺はそれがいいの」
「ホントに?」
「ホント。ホントだけどさ……」
ガクちゃんの言葉が小さくなるので私は一気に不安になった。
「……何? はっきり言って」
私はうつ伏せになりながら半分上半身を起こしかけた。
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