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こういう時はにっこり微笑んで返事をするのが王道だろう。
感動して泣いてしまうのもテレビではよく見たことがある。
だけど、私は……
そのどちらの反応も示すことができなかった。
「カコ……?」
無反応な私にガクちゃんが顔を近づける。
「ごめん、ガクちゃん……」
「え、ごめんって……」
「違う!違うの! そうじゃないの!」
「カコ……?」
「ごめん、ガクちゃん……。すごく大切な言葉だったと思うんだけど……私、驚いちゃって、ホントに。本当に驚いちゃって、一瞬で頭が真っ白になって……信じられないの」
私が必死に説明すると、ガクちゃんは一度強張った顔を再び崩した。
私もその表情に安心しながらゆっくりと口を開く。
「ガクちゃん……。お願い。夢じゃなかったら……もう一回だけ聞かせてくれる?」
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