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ガクちゃんが私の顔を覗き込んで笑う。
私は今にも震えだしそうな自分の左手を右手で支えながら自分の正面に移動させた。
暗くてもはっきりとわかるその輝きは
星のようにも見え、
涙のようにも見えた。
そのリングが、
ガクちゃんのものであるという証と言うのなら
たとえ自分に不釣り合いであろうとも
手放したくはない。
「ガクちゃん……ありがとう……」
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