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この日、
家に帰り、夕方になって私はもう一つプレゼントを受け取った。
菜々美からだった。
宅急便で届いた小さな箱の中には
クリスマス用に包装されたプレゼントが一つ。
持ち上げた感覚はふわりと軽い。
中を開いて私は目頭が熱くなる前に泣いていた。
添えられていた小さなメッセージカードにはこう書かかれていた。
『なんか、懐かしくない?』
抱きしめる腕の中で
つぶらな瞳でこちらを見ているのはグレーのウサギ。
いつか菜々美に
私にとってのガクちゃんのような人が現れるまで
私が菜々美の
サンタクロースでありたいと思った……
ーーーーーー Fin --------
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