イブの夜を過ぎても甘く : 空港で

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いつの間にか眠ってしまったようで部屋は暗い。うっすらと開けた目の間に、柔らかにルームライトを反射させる深いブルーの瞳がのぞく。 あ、こうやって目を覚ましたら、ガブちゃんよく僕のこと見てたっけ… 何度も、いつも手を繋いで。うちの和室で、学校の保健室で、病院で。いつも優しい眼差しを向けて。 微睡みから一気に現実に引き戻される。 「ごめんっガブちゃん!!もしかして僕、寝落ちした?」 「寝顔が可愛くて、いっぱいチューしちゃった。出発当日まで学校で、疲れてるの当然だよ。生徒会長、最後までお疲れさま。早く会えるように来てくれたんでしょ。ノエルを一緒に過ごそうって約束したから。ありがとう、凛」 色々といやらしいことを言ったりやったりしたのは覚えているけれど、最後の方は記憶がぼんやりしている。いろんな体液にまみれていたはずの体は綺麗にされていた。 「ほんとごめん…」 「全然。くっついて寝顔見ながら、幸せだなーって思ってた」 もう少し眠ろうと言われて、素直に腕に抱かれ目を閉じた。 やっぱり会わない間に、ガブリエルは少し変わった気がする。前から優しかったけど、もっと優しくて、とろんと僕を甘やかす。 部屋にかすかな光が差し込む頃、自然と目が覚めた。隣で眠っているガブリエルの瞼に鼻先に頬に、唇をつける。顔にかかったヘーゼルナッツカラーの髪が朝日に照らされ光に透けると、やっぱり天使みたいに綺麗だと思った。 喋るとぎこちない日本語のせいで雰囲気はホワホワと可愛いままなのに、顎のあたりがすっとして幼さが少し抜けた。顎先にもそっと口づける。 「口にもして」 うっすらと目を開けたガブリエルにねだるように言われて、唇をしっとりと濡らした。 そのあとは朝食も取らないで、どろどろに互いが混じり合うまでひたすら抱き合った。言った通り、今度はめちゃくちゃにされた。
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