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***
翌朝―――――
寒くて目が覚めて見上げた天井は、俺の部屋のみ慣れた天井じゃなかった。
「あ、そうだった。」
結局眠気MAXな俺の隣で朝方近くまで、変態発言をし続けた有栖川にツッコミをし続け、挙句隙あらば後ろに押し当てて“ほぐれてるからすぐ入る”と言いながら、突っ込まれで目の下のクマが、より深く刻まれているだろう元旦を迎えた。
起き上がろうにも、腰が痛くてゆっくり寝返りを打つしかできなかった。
「えっ……。嘘、だろ……。」
寝返りを打って思わず声が漏れてしまった。
だって、そこにいて欲しい人は居なくて代わりに枕元に小さなメモ書きが置かれているなんて……。
メモに手を伸ばして内容を確認した。
『 隣に居てやれなくて、ごめん。急用ができちゃって倫太郎を一人にさせちゃったことを謝りたい。無理って言っても融通の利かない相手からの連絡だったから、黙って行った事はほんとにごめん。鍵はかけなくて大丈夫だから。1人で帰れる?無理なら、何時に帰って来れるか分からないけど、部屋で待っててもいいよ?兎に角、ごめん。』
「ははっ。なんだよ。」
カラッと乾いた俺の笑い声が部屋に反響した。
なんだよ……。
急用の方が俺より大事だったわけか……。
「……ははっ……。」
また乾いた笑い。
俺、頭ん中真っ白で何も考えられないんだけど。
あ、とりあえず着替えて暖かい飲み物を飲もう。
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