3.話は現在に戻って…

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―――――。 色々と、思考が廻っている。 何故か今、目の前にいるこの男を見上げながら、一年前の出会いを思いだしていた。 「倫太郎、今何考えてんの?」 目の前にあるその無駄に整った顔を睨みつけ「何も考えてない」と言えば「嘘だ。俺の目はごまかされないぞ」とまた顔が近づく。 壁ドンをやられるのは毎度の事。 これをやれば俺が逃げられないことを承知でわざとやってくる。 何度やられても、それは新鮮で、ついドキッとしてしまうあたり、きっとこいつにばれてるんだろうと思うほど。 こいつが俺の部屋に来るのはこれで二度目。 以前は、俺がうっかり落とした電子辞書を届けてくれた時。 あの時は、有太が変なテンションになってヤバかったけど……。 今この状況もかなりヤバイ。 朝だ。 まだ言うが、今は、朝。 前夜に何があったかなんてもう考えたくはない。 しかも、事もあろうに俺は今、あの日の放課後の事を思い出し、少し反応してしまってる。 そんな自分に腹が立つ。 しかも、その時の行為が、少しばかりよかったなんて思ってたり……その相手が、この目の前にいる無駄にイケメンを自覚している変態教師に……。 フルフルと体を震わせていると「え?どした?そんなに俺に抱かれたかった?」って……。
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