眼鏡を掛けたら

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「哲史君、今帰り?」 「うん。部活終わって帰るとこ。あっ、眼鏡作ったんだね。黒板の字見えないって言ってたもんね。似合うよ。」 「有難う。じゃあ、一緒に帰・・・・・・・」 腕を組もうと哲史君に近付いて顔を見た時、私の動きが止まる。 あれ? 哲史君てこんな顔だったっけ? 目はこんなに腫れぼったかったっけ? 鼻はこんなに低かったっけ? 歯はこんなに出っ歯だったっけ? 「・・・・・・ごめん。別れて。」 「えっ?急に何で?」 怪訝な顔の哲史君を置き去りにして、走り去る私。 こうして私の恋は終わりを告げた。
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