第一章 探偵事務所

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 バイトの4人が事務所に到着すると、その絵画に注目が集まった。 「これなに? 探偵事務所に似合わなすぎ」  当然のごとく餡子(あんこ)はツッコミを入れた。 「なんか高そうだね!」  頭の緩い反応を返すのは瑠湖(るこ)だった。 「実はですね。異世界と交信できる絵画を闇オークションで競り落としてきたんです」 「闇……オークション?」  思わず餡子(あんこ)は聞き返した。  レミリはありのままを口にした。 「そうですの。日本で言うヤクザとか暴……」 「もういい。それで異世界がどうたらって?」  話を途中で止められたレミリは切り替えて言った。 「昨日、話していた異世界。そういえば、オークションでそんな物品が取引されるというのを思い出しまして。私自ら競り落としに行きました」 「……」  餡子(あんこ)もさすがに驚いて何も言えなかった。 「じゃあ、これで異世界と交流が出来るの?」  瑠湖(るこ)はなぜか嬉しそうにテンションをあげた。 「まだ試していませんけれど、確かなスジの情報で間違いなく。異世界とつながる物品だそうです」  女子高生4人は飾られた絵画の前で同時に首をひねった。 「どうやって?」  口に出したのは、餡子(あんこ)だった。 「あ! そういえば説明書をまだ読んでいませんでした!」 「説明書あるの!?」 「少々お待ちを……」  バッグから分厚い説明書を取り出して読み始めた。  そしていよいよ異世界との交信が始まった。
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