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何度めかのため息をついて僕は席に座る
『キタコレ転校生ww こんな時期に来るとかマジ王道じゃん!!
え、だって絶対副会長が転校生に『よく私の作り笑顔に気付きましたね、あなたが初めてです』てきなこと言ってディープキスして、やっべテンション上がってきたー!!でゅふふふふ、あ、やべよだれが
よし、奏俺も明日ついていっていい?てか、勝手についていくから!!』
僕の隣の席で鼻息荒く零くんが言うのを引いた目で見ながらそうですねと、相槌をうつ
しかし‥、転校生という事は能力者か。
僕達能力者は普通の人と違い『化け物』扱いされてきた
そういう人達が集められたのがこの学園
僕達は普通に生きることを禁じられている
おかしいと思うだろ?
でも、僕達能力者は『異物』なんだ
普通に生き普通に生活しそんな普通がどんなに特別か
1時間目の授業を合図するチャイムがなり、みんな席につく
いつもの日常、いつもの会話、いつもの仲間
───────いつもの…。
そんな何気ない日常が
いつか崩れる日がくるなんて今の僕には知る由もない
授業も終わり放課後
みんなと別れて僕は一人部屋へと戻る
あぁ、眠たい。
ベッドにうつ伏せになったまま靴下を脱ぎ制服を脱ぐ
ふらふらとした足取りでお風呂に向かいシャワーを浴びる
排水溝に流れる黒い水を見ながら髪を洗う
真っ黒に染まった髪は元の白い髪に戻る
コンタクトを外して再びベッドに倒れこむ
『ふあ‥ねむっ』
夕飯はいいや。つかとにかく今は眠たい
調べものもしたかったけどまあいいや
明日はとりあえず転校生のお迎えがあるから忘れないようにしなきゃ
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