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翌朝いつもより少し早めに目が覚め『んんー』と大きく伸びをする
ベッドからゆっくりと身体をおこし洗面台に向かい身支度をする。白く艶のある髪を櫛でとかし、その上から黒のスプレーをつけ黒髪にし色落ちがしないようにその上からスプレーをつける
そして、ブラウンのカラコンをつけ焦茶色のめがねをかける
制服をきっちりと着こなし毛玉取りで制服についた毛玉や埃を取る
『あー、二度寝したい。
もういっそのこと、零くん一人に任せちゃおうかな』
やめよう。ダメだ
彼一人に任せたらろくなことにならない
『あぁ、腹減った…』
ギュルル…というお腹の音を響かせながら僕はリビングに向かう
キッチンに向かい朝食をささっとつくり食べているとチャイムがなる
『あー、来たかな。零くん。まぁ、無視しとこ』
チャイムを無視し食器洗いをしていると再びチャイムがなる
『ちょっ、無視とか酷いよ?!
奏ー!!俺だよ俺!!ドア開けてよー!!』
ドアの向こう側から零くんの声が聞こえてくる
『あー、新聞いりませーん』
『いや、新聞じゃなくて俺だよ奏ー!!』
『え、僕。俺さんって人知りません』
『し、零だよっ!!奏、開けてよ!!』
これ以上イジるといじけちゃうだろうし、仕方ない。
通学かばんを片手に玄関までパタパタとスリッパの音を響かせながら扉を開ける
『もう、やっと開けてくれた!!おはよ! 奏!』
若干涙目になりながらもいつもの笑顔を浮かべ僕に挨拶をする零くんに少しの罪悪感を思って僕も笑顔で挨拶をする
『ヤクルトならいりません。さような『ちょっ、待って待って!!違うから!! 新聞でも、ヤクルトのおばさんでもないから!!』おや、ほんとですね。おはようございます、零くん』
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