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『おはようございます、皆さん』
『王子、こっち向いて!!』
『キャー!! 今、奏様と目があった!!』
『もっと僕を罵ってー!!』
『俺とヤ ラ ナ イ カ』
その度に皆まるでアイドルでも見たかのように歓声を上げる
『皆さん、少し静かにしてくれませんか?』
耳栓をしているからとはいえ、流石に辛い
口元に人差し指を添え首をちょこんと横に30度くらい傾げたら、はい完璧
クラスメイトの半数がいなくなりましたー。ハイ拍手パチパチパチー
『ありゃりゃ。みんな消えちゃったよ。奏、おはよ!』
『全くみなさん万年発情期なんですかね?
気持ち悪い。おはようございます、零くん』
窓側一番後ろの席の僕の隣に座る彼は、友人の天羽零―アモウ シズク―君だ
キャラメルアッシュの髪はワックスでふんわりとして同じくキャラメルアッシュのクリッとした瞳と薄ピンク色に染められた唇は女の子でも嫉妬するくらいに可愛いらしいルックスだ
でもそんな容姿にはんして中身は腐男子。
僕も詳しくはわからないが男同士の絡みがいいらしい。あ、でも零くん自身は女の子が好きみたいだけど
まぁ、恋愛に決まりはないから別に構わないが僕は普通の恋愛をしたいものだ
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