第4章 響く歌声

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「…セレ、あたしも。」 ピアリもキスをねだった。 「えっ…」 セレは戸惑いを隠せなかった。 …小さな頃には父にもヴァシュロークにも良くキスをしてもらったのに、ここ数年は誰にももらってないから、久しぶりに欲しいな… ピアリはそう思っただけだ。 自分の頬を指差した。 しかし… 「…いや…ちょっと…それは…」 ピアリに恋愛感情が無くても、セレはそうはいかない。 「何で?ノーラさんにはできて、何で私には駄目なの?」 何故セレが困っているのかピアリにはわからない。不満そうにセレを見た。 「…ピアリは本当にまだなんだなぁ…セレ苦労するなぁ…」 エルグだけが全部わかっていた。
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