第4章 響く歌声

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3回… 4回… みるみる背中が真っ赤になっていく。 直視するのが辛い。 それでもセレは目を反らさなかった。祈る様な気持ちでずっと見ていた。 「11かーい!」 あと1回… 「12かーい!」 …終わった… ノーラは意識が朦朧(もうろう)となり、立っていられなかった。 駆け寄る両親。 医者も呼ばれた。 「…良く耐えたな…」 立ち去るセレとエルグの後ろ姿は、意識を失う寸前のノーラの目に映っていた。
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