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「これを役人に見せるのが1番いいな。」
どうやって見せるか…?
ふと、レビンの外出用の上着に目が止まった。セレでも着た事の無い様な豪奢な仕立てだ。
そのポケットから麻縄がはみ出している。
エルグがセレに使った物と同じ類の、魔法でも外れない縄だ。
明日、ノーラに掛けるつもりなのだろう。
「…いい事を思いついた。」
セレのいたずら癖がうずき出した。
夕方。
セレは診療所に戻った。
「どうだった?」
みんなが期待と不安のこもった声できいた。
セレは見て来た事を話した。
「お医者さんが…?」
「許せないな!」
みんなが驚いたが、特にエルグはすぐにでもレビンの城に乗り込みそうな勢いだ。
「で?どうするんだ?明日にはそいつがノーラさんを連れて行くんだろう?」
「大丈夫だ。まあ見てろ。」
そう答えたセレは何故か楽しそうだった。
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