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「今更何を言ってるの?
私が旅に出たかったのはお母さんに会いたいから、というだけではないわ。
何が起こるかわからない毎日が楽しいのよ!」
…何だ、セレとピアリはそっくりじゃないか…とエルグは思った。
「…それに、これ…。」
ピアリは以前セレが渡したペンダントを手に取った。
「気に入っているのよ。ありがとう。…あなたは私を心配してくれているじゃない。それだけで充分よ。」
ピアリは全く気付いていないが、何気ないこんな言葉がセレの心を鷲掴みにする。
「…良くわかった。それなら何の問題も無い。一緒に旅を続けよう。」
「やった!」
「良かった!」
ピアリとルルグは手を取り合って喜んだ。
「では、ローエンに手紙を書かなくてはね。」
ピアリが元気な事や新しい仲間が増えた事。旅が楽しく順調な事…
ローエンが安心できる様な文章にまとめよう…
「私、みんなと離れたら寂しくて死んでしまうかもしれないわ。」
ピアリが真面目な顔で言った。
「それは大袈裟だな。」
セレはそう言ったが
『寂しくて死にたくなるのは俺かもしれない。』
と胸の中では呟いていた。
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