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「さあ、今度こそ出発だ!」
セレ達は村を後にした。
村を出てしばらくしてから、突然セレが何かに気付いたように声を出した。
「あっ…!」
「何だ?」
エルグがたずねた。
「温泉に入れなかった…」
セレは肩を落とした。
「あはは…」
最初に笑ったのはピアリだった。
こんな事でガッカリする姿がセレらしくなくて、何だか可笑しかった。
エルグとルルグもつられて笑い出した。
穏やかなみんなの笑顔に、セレは不思議なほどの幸せを感じた。
…いつまでもこの旅が続けばいい…
そんな祈りにも似た感情がセレの胸に湧き上がっていた…
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