第5章 風車小屋と竜

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いよいよ結婚式の当日。 伝統的な鮮やかな色彩の婚礼衣装で、家族、親類、友人、工場の人達の前に現れたジンとルーチェは輝いていた。 「綺麗ね…いいなあ…」 ピアリはルーチェの花嫁姿にうっとりしていた。 誓いのキスも、永遠の愛の宣言も、胸をときめかせて見入っていた。 「私も誰かとああなりたいな…」 誰かと… ふと、セレの事が頭に浮かんだ。 セレと…? 一気に妄想が膨らんだ。 …顔が熱くなった… すぐ隣にいるセレの顔をまともに見られない。 「初めて見たけど、結婚式っていいもんだな。」 セレがピアリの方を向いて言った。 「……」 セレと一瞬目が合って、ピアリは真っ赤になった。 …どうしたんだろう?今までこんな事は無かったのに… 「…ピアリ?顔が赤いな。熱があるのか?」 セレはピアリの額に手を当てようとした。 「熱なんて無いわ!大丈夫よ!」 思わずセレの手を勢いよくはらってしまった。 「?…元気そうだな…」 …セレは鈍感だった…
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