第2章 再会

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日が暮れる頃に老夫婦が帰って来た。 セレの上着を買って来てくれたのだ。 「あれじゃもう着られないよ。」 有り難い心遣いだ。 代金を払います、とセレがいくら言っても絶対に受け取らなかった。 「ピアリちゃんには、これ。」 帽子を買ってくれた。 ツバが広めで、縁が丸くめくれている。花柄のリボンが付いていた。麻布でできていて風通しがいい。 「可愛いわ!」 早速かぶってみた。丁度いい。 「よく似合ってるわ。これから暑くなるからね。」 「ありがとう。大事にするわ。」 この夜も老婆はピアリに付きっ切りで世話をし、老人はセレに晩酌を付き合わせた。 次の日の朝。 朝食を済ませると何度も老夫婦に礼を言い、セレとピアリは荷物を手にした。 「お世話になりました。お元気で。」 「さようなら、ありがとう、おばあちゃん。」 老夫婦はセレたちが見えなくなるまで見送ってくれた。 老人は笑顔で…老婆は目に涙を浮かべて…
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