第1章 目覚め

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「ああ、いいよ。」 灰褐色の髪を短めに刈り揃えた、見るからに真面目そうな中年の男性が答えた。 ピアリの父親だ。名前をローエンという。意味は「堅実」。 ピアリは近くの草原に向かった。 「彼」がそろそろ目覚める頃なのだ。 「彼」とは、ヴァシュロークという魔法使いが造り上げた「魔法石」の守護者だ。 その石を守るために、魔法によって身体を作り変えられた人間、とピアリは聞いている。 ヴァシュロークとは「金の穂」という意味だ。 魔法には、大別して、地、水、火、風、の4つがある。 大抵の魔法使いは、どれか1つしか使えない。2つ使えれば「強力な魔法使い」それ以上は「大魔法使い」と呼ばれる。 「偉大な魔法使い」と呼ばれたヴァシュロークは、全ての魔法を使いこなした。 そのヴァシュロークの魔法と智慧の結晶が「魔法石」であり「彼」だった。
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