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うん、相当溜まってたんだな。俺ってば。そうに違いない。
いやあ、困ったもんだ。
「おーい、城崎、もう昼だぞ?何ブツブツ言ってんの」
「ちょっと最近自己暗示にはまってて」
「それ自分で言ってちゃあんま意味なくね?」
そもそもだ。
今は仕事中であり、関係ないことを考えてるのがおかしいわけだ。
よし、思考をシャットアウトしよう。
「で、真田、どうした?」
「え、や、うん。飯でも一緒にどうかと思って」
「よし、行こう。お腹減りすぎてどうしようかと思ってたんだ」
「そうは見えなかったけどな」
シャラップ真田!
シャット・ザ・マウス!
「うわ、月曜のせいかめっちゃ混んでるなー。ギリ座れてよかった」
「久しぶりに来たな・・・」
そう、今日は月曜日である。
真田に連れられてきたのはオフィスに近い定食屋。ワンコインで定食が食えるため結構混んでいる。
なんとか座れたので日替わり定食を頼んだところで、真田に怪訝な顔をされた。
「なあ、お前今日おかしくない?」
「え、なんで?風邪はもう完治したけど」
「いや、そういうことじゃなくて。なんか上の空っていうか」
「業務に集中してますけども。アイム社畜!」
「・・・土日になんかあったのか?あ、金曜とか?お前定時ですぐ、」
「シャラップ真田!」
「お、おう・・・?」
土日?金曜日?
そんなことなんて何も考えたくない。
なんせ三十路にして人生初の(性)体験をしたもんでずっと頭の中フリーズしてたんだ。
あ、やべ、また思考回路がおかしくなりつつある!
「とにかく!何か悩みでもあるんなら俺聞くから。この前、俺も世話になったしさ!」
にかっと人の良い笑顔で俺に言う真田。
優しさのつもりか?え?真田よ???
男のケツをオナネタにして射精したけど俺ってどうしちゃったんだと思う?って聞くけどいいの?ねえ、本当にいいの?おん????
婚活中の三十路が、こんな悩みを誰に言えるっていうんだ。・・・ほんとに。
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