第2章 最後の訪問者

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「隊長が失礼しました。よければ話を伺いたいのですがよろしいですか?」 再び詰めかけようとしたところで輝火(かがほ)が止めに入る。紅夜(こうや)と違い、礼儀正しい人のようだ。 「話すのは構いませんが、私はここがどこかもわかっていませんよ?」 私の言葉を聞いて、二人は顔を見合わせる。 「チッ。やっぱり訪問者のようだな。説明が面倒だ」 「するつもりないのに、文句を言われても困りますが、説明しないと始まりませんよ?」 顔を見合わせるとそんな会話を始める。私には全く理解出来ない内容だったけど。 「まず、ここはかつて日本に捨てられた世界、『蓬莱島(ほうらいとう)』。僕たちは霊力という力を持ち、術を扱うことが出来ます。火、氷、雷、風、光、闇、土の7つの国が存在し、それぞれの属性の力を使えます。 そしてこの島を統括する都があります」 一息つくためか、そこまで言うとお茶を一口ほど飲んで、話を続ける。
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