第3章 氷の国

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凍耶(とうや)の案内もあって守護城へはあっさりと到着した。夕焼けも沈み、薄暗くなり始めていた。 紅夜(こうや)を先頭に氷の国隊長、蒼真(そうま)という人がいる場所へ向かう。どこか空気が重たく感じていた。ピリピリした感じだ。 職務室と書かれた部屋のドア。普段隊長はここで仕事をするらしい。主に書類仕事だが。 そのドアをノックもなしに、紅夜(こうや)が勢いよく開ける。その行動に誰もが呆れるかと思えば、皆なんの反応も示さない。よくある光景のようだ。 「なんだ。桃華(ももか)も来ていたのか」 部屋には氷の文字が入った腕章をつけ、真っ青で肩まで伸びたストレートな髪、髪と同じく青い瞳をした美少年。 ピンクの腰まで伸びたウエーブのかかった髪、ピンクの瞳をした美少女。こちらも腕章をつけている。土と書かれた。 その二人が話をしている最中だったようだ。二人は紅夜(こうや)を見て一旦会話を止める。そして呆れた表情を浮かべ、男性がゆっくりと立ち上がる。
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