第4章 交わる光

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ここに来てまた待つだけの時間が訪れる。そんなにゆっくりしてて大丈夫なのか不安を感じる。 「折角ですので、久しぶりにお手合わせお願いできませんか?」 姉弟子にあたる光璃(ひかり)さんへ提案している。桃華(ももか)さんには光璃(ひかり)さんと会えたことが嬉しいのだろう。他の隊長もなにも言わずにいる。 どうせならと見学させてもらうことにし、一緒に稽古場に行くことにした。ここでの戦闘をまともに見たこともなかったから興味もあった。 光璃(ひかり)さんに案内されてたどり着いた稽古場には先客がおり、銀色の腰まで伸びた髪が揺れていた。 私達に気付いたのか、訓練を止めてこちらに振り向く。綺麗な髪と同じく銀色に輝く瞳、腕には『光』の文字の入った腕章。女性と見間違えそうなほど細い体と容姿。後ろに浮かぶ星空が絵になっていた。 「いつ戻っていたのですか?」 「お久しぶりですね。白羅(はくら)光璃(ひかり)さんと桃華(ももか)さんが順にその男性に話かけている。この人が光の国隊長、白羅(はくら)さんらしい。
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