第5章 雷鳴

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すんなりと守護城まで案内されたが、タイミング悪く雷の国隊長は討伐の最中で今は戻る最中らしい。 「今晩は客間を用意していますのでそちらでお休みください。朝には隊長も戻るはずですので」 弧遥(こはる)に案内され、今は蒼真(そうま)さんの部屋でこれからの対策等を話し合う。 「先程は聞きそびれたのですが、幻獣種(げんじゅうしゅ)は退治ではなく、追い払っただけなのですよね?」 それぞれが椅子に座ろうとしていたときに白羅(はくら)さんの言葉が飛ぶ。 「あぁ。そうだが、それがどうかしたか?」 喧嘩を売られたと思ったのか、声に怒気が混ざっている。 「隊長の貴方がここにいるのが疑問でして。もう一度、幻獣種(げんじゅうしゅ)が現れることは考えなかったので?」 ここまで誰も気にしていなかったが、幻獣種(げんじゅうしゅ)は隊長が撃退に向かうと聞いたので確かにおかしい話である。 「俺がいなければ間違いなく隊長になっているほどうちの副長は優秀だからな。安心して任せられる。それはお前と同じだと思うがな」
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