第2章 最後の訪問者

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自販機の裏へその生物が転がり、私も続くように裏へ回る。 そこには渦のような、テレビとかで見かけるブラックホールのようなものがあった。 「あれなに?」 誰に問うわけでもなく、気付けば独り言を言っていた。それほど強烈だったのだ。 私が渦に気を取られている隙に、先程の生物はその渦へ入りまたもや姿を消した。 頭ではその渦へ触れることは危険だとわかっていた。でも興味、誘惑に勝てず私はゆっくりと手を渦へと伸ばしていた。 渦に指先が触れた瞬間、視界は暗闇に包まれ、意識も奪われていた。 〈あなたを待っていた〉 意識を失う直前、頭の中にそんな声が響いた。それが誰なのか、どんな意味を持つのか、考える暇もなく私の記憶はそこで途絶える。 暖かいなにかに包まれるように心地好く。
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