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「どういうつもりだ?」
当然のように蒼真の怒りの言葉が飛ぶ。想定していた以上の兵士を失った。怒りは当然だろう。
「わたくしは」
「桃華に八つ当たりか? 元々はお前の作戦が穴だらけなのが悪いんだろ?」
桃華の代わりに答えた紫吹の挑発に我慢は限界を迎える。
「俺の作戦が穴だらけだと?」
「お前の作戦に、桃華の性格は考慮されていたのか? されていたのなら、あそこで桃華が躊躇することも考慮するべきだ」
何も言えなくなる。言う通りだったからだ。桃華の性格も紫吹の性格も考えることなく作戦を組み立てた。それを責めるのは間違いだと言われているのだ。
その後は会話もなく本陣へと蒼真達も向かう。
戦死者、氷の国32名、風の国18名。負傷者、土の国5名。
かかった時間も白羅達とほぼ変わらずに砦の制圧に成功する。ただ違うのは敵のほとんどが戦死していることだろう。
白羅が取った作戦は制圧。蒼真が取った作戦は殲滅。お互いの被害もそれを物語っている。
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