第6章 隊長の戦い

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「俺はその意見には反対だな。指揮官なら戦意を保つのも役目のはずだ。今お前のために戦えない」 紫吹(しぶき)の頑なな態度に険悪な雰囲気が流れる。 「そんなくだらないことはどうでもいいんだけどさ。どうすんのさ?」 くだらないと言われ、蒼真(そうま)紫吹(しぶき)だけでなく白羅(はくら)も顔をしかめる。桃華(ももか)はますますうつむくばかりだ。 「こんなとこで言い争う時間がもったいない。俺は1人でも攻めこむよ」 黄流(きりゅう)に賛同するように紅夜(こうや)も頷く。 「お前らの言い争いなんていつでもできる。両砦を落とし、今が制圧する絶好の機会じゃないのか?」 普段、冷静さを欠く2人に言われては他のメンバーも黙るしかない。2人の言うことが最もであることが余計にだ。 「そうですね。では本陣を攻める作戦を決めましょうか」 「そのことで一個、俺に案があるんだけど」 不気味な笑顔で提案する黄流(きりゅう)に皆たじろく。
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