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黄流の提案を聞いた面々の反応は様々だ。
「そんな危険なことは賛同しかねますね」
「確実にやれるなら、いいんじゃないか?」
「それでまた桃華が苦しむことになるかもしれないとわかっているのか?」
「責任は黄流が取る。なら、問題はないだろう。紅夜の言うように確実に実行出来るならだが」
桃華だけは口を挟めない。作戦の大きな役割を渡されたから、先程の戦いでのこともあるから。
「あいつの性格考えたら、これが一番想像出来ない作戦だと思うよ?」
黄流の言うあいつ。もちろん元雷の国隊長にしてこの反乱軍の大将のことだ。
「あいつは頭は悪くない。でも想定外の攻撃にはたじろく癖がある。冷静さをなくすにはもってこいの作戦だね」
結局、相手を一番よく知る黄流の提案に全員がのることになる。この戦いを早く終わらせ、闇の国へ行きたい気持ちは皆同じだからだ。
「そんなに気張らなくて大丈夫。桃華の援護は必要だけど、俺なら絶対成功させるから」
桃華もその言葉に少し緊張が和らぐ。
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