第6章 隊長の戦い

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隊長が交代する方法は大きく分けて3つある。 1つは前任の隊長が引退、もしくは死亡した場合。そのときは帝王や神官の推薦などで決まる。 次に他の国隊長立ち会いのもと、現隊長と一騎討ちに勝つこと。これは立ち会う隊長がほぼいないため、過去の隊長を見てもごく少数しかこの方法でなった者はいない。 最後に各国の代表が集まって開催される大会があり、そこで国内で一番の成績を取ること。現隊長は全員この方法で隊長に就任している。 この大会は不定期で開催されるが、現隊長の学園卒業のタイミングで開催されたのだ。その大会で来栖(くるす)桃華(ももか)に手も足も出ず、圧倒的な実力差を見せつけられて敗退している。もちろん他の隊長達も当時の隊長達を同じように倒している。そんな桃華(ももか)と遜色ない黄流(きりゅう)に敵うわけもなく。 「誰が正直に話すか!」 口はそう言うが、足が震えて立つことすら危うい。手も同じく震えて刀を持つことすら難しそうだ。 「まぁ別にいいよ、話さなくて。でも、落し前は付けてもらう」
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