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「そうか」
「そうだよ。忘れてた」
「警護主任として、吾輩。何たる失態!」
ボタボタと目玉やズル剥けた皮膚を床に飛び散らかしながら、急いで王様の寝室へと向かう。
「王様っ!」
普段であれば、ノックもせずに寝室に入ることなど言語道断。
しかし、事が事なだけに、勢いよく扉を開け放つ。
そこには、ベッドの上で横たわったままピクリとも動かない王様の姿。
陶磁器のように滑らかな皮膚。
傷一つない体。
長い睫毛に綺麗に刈られたプラチナブロンドの髪が朝陽に照らされ輝いている。
黙っていれば、まるで人形のように美しい王様の姿に見とれる下僕達ではあったが、あまりの静けさに、ここに来た目的を思い出す。
「クローゼットからアレを!」
「私達は王様のお体を横向きにしますわっ」
「失礼させてもらって、上半身だけ服を脱がせなきゃ」
バタバタと慌ただしく動きまわる下僕達の中にいても一向に目を覚まさない王様は、なされるがまま。
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