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「あー、なんかきちゃった感じ。」
メガネはぶつぶつと喋りだした。
―― そりゃ、いつかはくると思ってたさ。でも、こんなに唐突だとはね。
メガネはぶつぶつ言いながら、自分の姿を鏡に映した。
歪んだフレーム、割れたガラス。
「あー、はい、はい。見事に壊れたねー。あーダメだ。こりゃダメだ。終わりだな。」
縦、横、斜め、真後ろ、テッペン、様々な角度から自分を眺めたメガネだったが、状況は思っていた以上に深刻だ。これは認めざる負えない。
「あー、オレ死んだわ。」
メガネはテンプルをがっくり落として俯いた。
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