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 過去のことになってしまったけれど、あの頃の思い出はずっと心の中に残り続けている。  数日後には、私はまた東京での暮らしに戻るだろう。落ち込むこともあるかもしれない。疲れた……もうイヤだ……と泣きだすこともあるかもしれない。  それでも私は、歩いていく。  この思い出で心の穴を少しずつふさぎながら、危険な退屈に立ち向かっていく。  湊の分まで、生きていく。  涙を拭い、私は湊へ笑顔を向ける。 「遅くなってごめんね、湊。ただいま」
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