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第3章 呼び込まれた再会
友之との出会いは、二年余り前。
まだ青山の店で働いていた頃、常連客の一人と一緒にイートインに来たのがきっかけ。
背の高い、甘いタイプのイケメン。
しかも、この街によく合う落ち着いた垢抜け方をした大人な感じ。
はっきり言って、私のひと目惚れだった。
そしてその初めての来店の後、彼は時々、店に来るようになった。
しかし、たとえ一目惚れをしようが
彼は、やっぱりお客様の一人にすぎない。
だから、もちろん私は、自分の想いの行方は、いつか消えていくものと
決めていた。
ところが、ちょうどこんな桜の季節。
桜をモチーフにした新商品を買いに来た彼に、思いがけずお花見に誘われた。
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