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そしておずおずとリボンを解き、箱を開ける。
中には、ミルクチョコレートが二つ。
それを目にすると同時に、あのワンコくんの声が耳に戻ってきた。
今度は、僕が助ける番です。
あれは、どんな意味だったんだろう――。
しかし、あまり上手く回らない思考の中では、答えは見つかりそうもない。
そして、震える指先でチョコレートを一つ摘まんだ私は、
そっと口にそれを含んだ。
優しい甘さが口の中に広がり、ほんのりと刺激を帯びた香りが鼻孔を抜ける。
ふぅ……。
ゆっくりと、息をついたつもりだった。
しかし零れ出た吐息が誘ったのは、私の頬を流れ落ちる涙だった。
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