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「さあ!
言ってごらんよ。
きっと楽になるよ?」
「や…僕は……
僕は………
その…
太宰さんに、認めてもらいたいです。」
「そうか。」
?…太宰さん?!
あの太宰さんが、僕を抱きしめるなんて。
「芥川くん。
君は…私の厳しい指導にもよく耐えて、精神的にも肉体的にも
強くなったよ。
凄いと思う。
私はもうとっくに君のことを認めていたよ。
それに気づかないなんて、君もまだまだ未熟だな。」
僕は太宰さんの言葉の途中で泣き出してしまった。
太宰さんは尚も僕を抱きしめる。
「淋しい想いをさせてしまって悪かったね。」
そう言って僕の頭を撫でてくれた。
僕は太宰さんの胸の中で、これでもかというほど泣きじゃくった。
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