獅子窟宿

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「どうしたの?」 「爺さんと結月が喋ってるからこっちに来た。お前まだ食ってんの?」 「だって、まだお品書きあるし、ムーに上げながらだから」 「そ、奏太さん。前にお貸しした本を覚えてますか?」 「ホラーのやつでしょ?」 「はい。彼女達もその話をしているようです」 「兄さんに借りた本の話全部していますね」 「俺も翡翠が丘って聞いたことある名前が出てくるんだけど……」 誰が話しかけに行くかコソコソとしていると、ムーが僕行ってくるとトコトコ行ってしまった。 「キャー!可愛い。撫でてもいいのかなぁ」 尻尾をふりふりしてお座りをして、愛嬌たっぷりに一人の女性に近寄っている。 四人中、一人は酒を飲み無関心だったが、残り3人はムーにベッタリだった。
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