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理沙子には中学生の妹が一人いて、
最近色気づいて来て困っている。
読書が趣味だそうだ。
最近映画化された、
悲しい恋愛小説を読んで、
泣いてしまったということも聞いた。
そして、
その会話の最後には爽汰を有頂天にさせるオマケまで付いてきていた。
「あーあ。
私もあんな素敵な彼が欲しい。
私のことを守ってくれるやさしい人」
ばかね、
と冷やかされる声に、
理沙子は笑っていた。
しかしその会話に背中を向けて聞いていた爽汰は、
嬉しさのあまり泣きそうになっていた。
自分には無理だが、
そんな奴、
このままずっと現れないでくれと願ってみたりもした。
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