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しかしその日以降、
毎日スポーツニュースを欠かさずチェックし、
朝一番で昨日の試合結果を理沙子とあーだこーだと話す事が出来るようになるまでになった。
爽汰にしては、
それだけでも十分だと思うくらいの進歩だった。
目も見られなかった以前に比べて、
今では顔を合わせれば笑いかけてもらえる程にまでなれたのだ。
しかし、
爽汰はどうしても一つの願望を考えずにはいられなかった。
連れて行ってあげたい、
球場に。
理沙子のおじいちゃんの代わりに、
自分が連れて行ってあげたいと思っていたのだ。
しかし、
それをそのまま口に出来る程、
爽汰は度胸も経験もなかった。
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