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「私、
石崎です。
よろしくね」
爽汰はその後、
その日一日をどうやって終えたかわからないくらい後ろに座る理沙子を意識してしまい、
頭が真っ白だった。
矢野という名字のお陰で教室の反対側にいた悟は、
爽汰のその様子を見ていなかったが、
学校帰りに「一体この気持ちはなんだ」と相談され、
爽汰が理沙子に「一目惚れ」をしたのだということを知ることになった。
理沙子は知る由もないが、
それは爽汰にとっての「初恋」でもあった。
それからというもの、
爽汰はろくに後ろを振り向く事すらできなかった。
声をかけるどころか、
真っすぐ顔を見ることも、
緊張が邪魔して出来ないのだ。
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