42人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
第6章 秘 密(続き)
しかし、この時点で僕が知っているのは、
彼女に付き合っている相手がいることと、辛い何かを抱え込んでいること。
そして恐らくその辛い何かは、彼女の恋愛に関係ある。
そう、僕の「予感」が知らせていた。
だから僕は、確実に彼女が今抱えているその事に潜り込むことに決めた。
それが、「彼女のミルクチョコになる」こと。
傷ついた心を包み、癒し、慰める。
都合よく利用して、都合よく甘えてくれて構わない。
いや、むしろそうして欲しい。
そしたら僕は、絶対に彼女の心の痛みを解かしてみせる。
そして彼女にも、僕をもっと見て、過去以外の僕をもっと知って欲しい。
だから、僕の選べる彼女までの一番の近道は、これだと確信した。
最初のコメントを投稿しよう!