第28話 爆音

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ガディンの乗れる車は、四傑が勢ぞろいしたあの大型トレーラーしかなかった。 オレもさすがに大型免許は持っていないと断ると、ブロンド女優は親指を立てて何やらしゃべった。 早速、音声翻訳アプリの出番だ。奇妙なイントネーションの機械音声が訳してくれる。 「車デ、私ニ乗ッテイイデスヨ」 たぶん、「私が車を運転するから乗って」ってことなんだろうけど・・・なんだか楽しいドライブになりそうだ。 ティアドロップのサングラスをして、さっそうと大型トレーラーの運転席に乗り込むブロンド女優は、まさにアクション映画のワンシーンみたいだった。 オレは大興奮で、助手席に座る。いやいや、大興奮というのは、映画みたいだってことで、他の意味はないから余計な詮索はしないように。 荷台にゾウの王様が乗り込むと、グラグラと地震体験車並に揺れる。車高もだいぶ下がったように感じた。 トレーラーにエンジンがかかる。ブロンド女優は、エンジン音に負けない大きな声で話した。アプリがちゃんと訳してくれる。 「行クトキハ一緒、デスヨ」 うーん、「一緒に行こう」ってことだよね。なかなか気の利いたアプリだな。さあ、出発だ。  ※ ※ ※ ※ ※
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