第34話 絶望

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その次の写真には、『本日ナンバーワン美女を発見!』と題されていた。 嫌がる女性を無理矢理ファインダーに収めたのだろう、歩き去る背中しか映っていない。これじゃあ、美人かどうかも分からないじゃないか。 髪は金髪。派手な赤いドレスを身にまとい、くびれた腰と張り出した尻、スリットから垣間見える白くて長い脚。 確かに美人そうに見えるけど・・・あれ?  この後ろ姿には、見覚えがあった。 「ブロンド女優じゃないか?」 間違いない、この艶めいたシルエットは、ガディンのブリーダーだ。 何で、地方大会なんかに?  あの女がいるってことは・・・もしかして! 悪いな、さっきの「さよなら」は取り消してくれ。 どうやらオレと化け物の話は・・・まだ終わってないみたいだ。 〈 つづく 〉  
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