第四章 ゼンショー

7/10
前へ
/674ページ
次へ
顧問の平塚が試合結果のアナウンスを聞いて 会場内の女子を探していた。 三回戦目の相手は まだ決まっていないが 今やっている試合の勝者が佐倉神城と当たる。 相手には悪いが 多分 西南。 四街道西南だなと平塚は思った。 二回戦目のスコアアナウンスを聞いて 審判の空きに、大急ぎで探しに来たのだ。 男子の付き添いと、男子の試合がない時は 審判を しなければならない。 でも多少は調整は可能だった。 次の女子三回戦目の試合は顧問として ついてそばで応援をしてあげたかった。 その時、女子のみんなは 会場のすぐ外、廊下のあたりいた。 等々力の母、香 そしてサトシがいて 西南について、試合について アドバイスしてくれていた。 香は今も現役で五段、道場で子供達に教えてもいる。 香は、「今回の大会は特に決めを重視してるよ。 決めを意識して強く打ちなさいね。」 「ハイっ!!」 「後、怖がらずどんどん打ちなさい。打たなきゃ勝てないわよ。西南は試合に特化した稽古をしてるから、隙をつくったら打たれるよ。隙を作る前にイヤだったら一回、間を切りなさいよ。そこから落ち着いて相手を見なさいね。」 「ハイっ!!!!!」 「東片さんもなにか有りますか?」 「あたしなんかがいいんですか?では、 今、等々力先生が言った事は正しいと思います。 さあ、言われた事を今、一度言ってください。 どうぞ。」 「怖がらずどんどん打ちに行く事! 隙を作るぐらいなら間を切ること! 落ち着いて相手を見る事! です。」と皆が言った。
/674ページ

最初のコメントを投稿しよう!

124人が本棚に入れています
本棚に追加