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だが彼の顔は、まだ心配を浮かべたまま。
そして、
「夏海さん。このところ、ずっと夏海さんを苦しめてる辛くて悲しい事と、
お別れできたんですか?」
真っ直ぐに向けられる彼の眼差しに、私は小さく口篭った。
しかし、誤魔化しも、取り繕いも利かないとも思った。
「まだ、完全にお別れできてはいないの。
っていうか、お別れするのかも分からない」
「それは、夏海さんが望んで、お別れしないっていうこと?」
私は、少しだけ言葉を探した。
しかし、やはり答えは一つしかない。
「私の望む答えが、まだ見付からないの」
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