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第14章 誕生日じゃない誕生日
「ねぇ、夏海。カンちゃんと付き合うことになったんだし、
友之さんとの事、はっきりしないとじゃない?」
雨の夜を二人で過ごした、翌週のこと。
ランチの途中で、千奈美に言われた。
そしてもちろん私も、そう思っていた。
「うん。実は明日の夜、会うことになってる」
冠くんと互いに深く一歩を踏み込んだことで、
私の中で、友之への気持ちが完全に離れた。
そして、やっぱりそれを伝えなくてはと、久しぶりに彼にメールを送った。
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